こちらの続きです。
2月も残すとこ僅かといった日。
月日が経つのは、年々早く感じる。
街はある話題で大騒ぎのころ
僕は、自然の脅威に立ち向かっていた。
数時間前。
筋肉の疲労を押しのけ、目を覚ました。
昨日の自然との触れ合いが身体を覆い、ミシミシと音を立てる。
本日は、硫黄岳山頂を目指す計画を立てている。
天気は良好。
気温は、マイナス12℃。
身体も慣れてきたのか、あまり寒くない。
と、ここで豆知識!
Q.高度上がるとなぜ気温が下がるのか?
(高度とは、平均海水面または地面からの高さのこと)
ただ木々が生い茂りマイナスイオンが豊富になるからではない。
ではなぜか。
一般的には、高度が地面より100m上がるごとにマイナス0.3~0.6℃低下すると言われている。
ということは、普段生活している環境から1000m高度を上げると単純計算でマイナス3~6℃。
地面が10℃の場合、1000mの高さに達すると気温は4~7℃ということになる。
もちろん山域の環境により雨や雪が降り気温が低下する。
簡単に説明するとこんな感じ。
お分りいただけただろうか。
さて、気を取り直し
強く日差しが照りつく中、八ヶ岳の頂へ。
時刻 08:00 登山開始
山道は、日陰も多く風が吹くと冷える感覚がある。
道無き道を行く。
ただこれだけ冷えていると、雪も溶けにくく綺麗な結晶が見られる。
とても幻想的だ。
少しずつ顔を出す。
あそこを目指すことがどれだけのものなのか。
僕「こんにちは〜」
老夫婦「こんにちは。寒いですね〜、今日はどちらまで?」
僕「硫黄岳まで行こうかと思ってます!」
老夫婦「行き先は一緒やね〜、元気でよろしいねぇ」
僕「お二人もお元気ですね!」
老夫婦「ありがとう〜」
僕「では、お気をつけて。お先に〜!」
老夫婦「追いかけます〜」
先におられた老夫婦とたわいもない会話。
山では、これがルール。
登山の途中出会った人との挨拶。
「こんにちは」
とても大切なこと。
人と人とのコミュニケーションですね。
では、先を急ごう。
中間地点が見えてきた。
一時休息を取ることに。
が、しかし。
先程までの快晴が嘘のよう。
峠を越えた途端、目の前は真っ白。
視界は猛吹雪で目も開けられない状況。
いやぁ〜、この時は自然の脅威を感じましたね〜。
山頂までは残すとこ約500m。
動物で例えるなら、アフリカ大陸・中東などに生息する、「キボシイワハイラックス」
を1000匹追い越さなくてはいかない。
なかなか険しいなぁ。
踏ん張りどころ。
左半身に強風が吹き凍てつく氷が打ち付ける。
気を抜いてしまえば、風で身体が飛んでいきそうなくらい。
あと少し。
自然とメンタルとの戦い。
あと少し。
身体を奮い立たせる。
無事登頂
正直、何度か命の危険を感じるほど難関な道のりでした。
とりあえず下山しよう。
所要時間は、往復約4時間。
さぁ、帰ろう。
そんなこんなで、無事帰宅。
とてもいい経験をできた。
これにて山編、完結。
本日の一曲。
とても沁みます。
ただその一言です。
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