時刻は12時を過ぎた頃。
週末の仕事を終えて疲れ切った身体のままいつものメンバーであの場所に集合した。
賑わう繁華街とは違い、街の喧騒から少し離れた一軒のウイスキーBar。
Silver moon
以前にも何度かちらっと紹介していたが、いつも共に行動している友人が連れてきてくれたのがきっかけで、僕がウイスキーを覚えたのもこのお店で、ウイスキーを美味しいと思わせてくれたのもこのお店だ。
薄暗い階段を上り、重厚なウッドのドアの隙間からレトロで温かみのあるオレンジの光がSilver moonへと導く。
ドアを開けるとカランカランと音がなり、まさに店のムードに合った、『いらっしゃいませ』をいただき席に案内される。
カウンターが数席と4人掛けのテーブル席が数席。
店内はジャズが流れており、薄暗いというよりはムーディーでどこか異国感じる雰囲気。
我々は3人だったので4人掛けのテーブル席に案内される。
各々好みのドリンクを注文する。
僕の一杯目はジントニックだ。
もちろんビールも好き。
ここで飲むハイネケンは一味違う感じがする。
ハイボールもありだ。
なんせ一杯目はある程度の爽快感が欲しくなるので、ウイスキーロックとはいかない。
そこでたどり着いたのがジントニックというわけだ。
すっきりした口当たりに香るライム、少し苦さもあり、しつこくない甘さが一杯目にもってこいだ。
バーテンダー曰くジントニックはカクテル作りの基本のキだと言われているほど、レシピはシンプルだが、素材や手順のかけ方で味が変わるので作り手の力量による部分が大きく、バーテンダーの技術が試されるカクテル。
つまりジントニックでそのバー、バーテンダーを評価してもあながち間違いではない。
僕ごときが試しているつもりはサラサラないが、この場所で飲むジントニックが好きだ。
たわいもない話をしながらグラスを傾ける。
一杯目が終わり、二杯目のチョイスに悩む。
なぜなら最近ウイスキーを家でも楽しもうと、いくつかボトルを購入しているが、ボトルを買う前に試飲するのは決まってここだからだ。
一杯目がすっきりしていたので二杯目は少し甘さも欲しく、バランタイン12年、グレンリベット12年、マッカラン12年このあたりにしようかと悩んだ。
しかーし!
少しスモーキーでありながらも爽やかな柑橘香もあるボウモア12年をロックを注文。
僕は途中で加水するのが好みなのでチェイサーも注文する。
琥珀色の液体がやけに綺麗に感じる。
少しずつ少しずつ大事に飲みながら、煙草と一緒に愉しむ。
あれ、俺っていつからこんなに大人になったっけ!?
と錯覚するような状況に陥る。
半分を過ぎた辺りで少し加水し、香りがさらに開いたボウモアを片手にジャズに酔いしれていたところで。
バーテンダーさんが、『本日イベントで来られているニューオーリンズのピアノアーティストの方が帰る前に一曲弾いてくださるようですので、是非楽しんでいってください。』
『特別ですよ。』と告げに来た。
その方は泉沢果那さんというニューオーリンズピアノのアーティストの方で名古屋からライブで来られていた。
本来ならお金を払って見ないといけないのに、ラッキーなことに2曲ほど演奏していただけた。
しかも我々の席のすぐ近くにピアノがあったので最前列で。
ちなみにSilver moonではジャズのライブなども開催していることは知っていたが、このピアノはオブジェだと思い込んでいた。笑 (すみません。)
ニューオーリンズ音楽というジャンルを聴いたのも初めてで、しかもその初めてがプロの方に生で、しかもこの場所で。
幸運です。
ピアノの繊細でいながら力強い音色とウイスキーのスモーキーさが相まってなんとも言えない気持ち良さを感じた。
なかでも印象に残っているのは、泉沢さんが演奏後に、『あー楽しかった』と漏れるようにとおっしゃっていたこと。
プロのアーティストとして、まず楽しむことを忘れてはいけないのは本人なんだと。
それが見ている人を楽しませることに繋がる。
その一場面を見た気がした。
次は1月にまたライブされるようなのでタイミングがあえばぜひ行きたいなと思わせられた。
そしてSilver moonを後にして帰路についた。
近くの商店街の街頭がやけに眩しく感じた。
明けない夜はないけど、明けて欲しくない夜もある。
そんな夜だった。
なんかエモくなってすみません!!
I Wont't Cry -Johnny Adams
⚠︎Twitter,Instgramもやってますので、是非フォロー宜しくお願いいたします!
コメント、ブックマークもお気軽に宜しくお願いします!
こちらもクリックして頂けたら幸いです。