先日、門前温泉に訪れた。
前日に仲間と明日銭湯に行こうと約束していた。もちろん洛陽湯だ。
だが、いつものルーズさが相まってか、時刻はすでに23時を超えていた。
この時間は流石に洛陽湯はキツイな。仲間も寝てしまっていて、今起きたとこだと連絡が来た。
今日は無さそうだな。
くそ。
銭湯員とした事が、完全にやってしまった。
それでも身体の細胞がどうしても銭湯を欲していたので今からでも入れる銭湯を調べようとしていた矢先、
「門前温泉行こか」
と連絡が来た。彼は焦らすのがうまいと言うのか、言葉選びが難しいが、いつもタイミングが絶妙なんだよな。
「ナイス〜!」
既に車内で待機していた僕は迂闊にもテンションが上がって声を出してしまったが、LINEでは冷静を装って返信した。
「了解」
門前温泉の位置を確認し、夜中の道路を愛車でかっ飛ばす。
新大宮商店街の中に位置する門前温泉。
北側から南下し、左折してその道に入ると、雰囲気がガラッと変わった気がした。
なぜか昔読んだ夜は短し歩けよ乙女の小説を思い出し、おっ、良いですねと思いながらコインパーキングに駐車する。
久しぶりに違う銭湯に胸が躍る。
仲間はまだ到着していなかったが、先に入って中で待つとしよう。
暖簾をくぐり、いざ参る!
番台のおばちゃんに挨拶して脱衣所へ。
0時過ぎにも関わらず、人が多い。
深夜2時まで営業している銭湯は珍しいから需要があるんだなと思った。
露天風呂をキメていた時に仲間が到着。
サウナもパンパンで、なかなか入れないのがもどかしかった。
ようやく入ることができたが、この辺りから何か違和感を感じるようになる。
時間帯、客層、人の多さ。今まで行った銭湯とはどこか違う。
番台のおばちゃんも普通の人だし、銭湯の構造も至って普通だ。
ただ、やはり雰囲気が違う。ゆっくり入ることができないし、深夜まで営業しているから客層は仕事帰りの人が多いのかなと思っていたがガキから年配のおっさんまで幅広い。
見た感じ常連コミュニティもなさそうだ。
極め付けは、胡散臭い二人組のおっさんだった。二人ともロン毛で片方はハゲかけたドレッドのおっさん。露天風呂で外気浴しているとロン毛のおっさんが話かけてきた。
「君たち、チャイニーズマフィアっぽいね」
「は??」
これまた、今までの銭湯ではない会話の始まり方だった。
普通、挨拶が基本やろと思いながら
「よく言われるんですよ」
と適当に流した。
その後も職業や年齢など、質問責めをくらい、挙げ句の果てにはネズミ講までしてきやがった。
ドレッドのおっさんも便乗して勧誘してくる。
「お金なんかすぐ稼げるよ。気になったら連絡して。Twitterでも、仕事の情報掲載してるからアカウント名教えるし後で見てみて。」
「いやいや、怖いって。」
話の途中を遮ってサウナに駆け込んだが寒気がした。
もう出よう。さっと洗って銭湯から脱出。
一服しながら辺りを見回すと、深夜2時前にも関わらず細い一方通行の道に人が沢山いる。もちろんこれは銭湯上がりの人だが異様な光景だった。
まるで深夜を徘徊するゾンビの様に見えた。
仲間も同じ事を思っていたらしい。
「不思議な銭湯やったな」
おそらく、時間帯だろう。日中はまた客層もガラッと変って雰囲気も違うに決まってるはず。
そう言い聞かせた。
門前温泉を悪く言うつもりは全くない。。
ただ、今日はたまたまこういう日だったんだ。
狐につままれた気分だった。
「…なんか、全部がウソみたいやったな」
そんな門前温泉。次行くとしたら、明るいうちにしよう。
ちなみに、一応Twitterを調べてみたがおっさんが言っていたアカウントは存在しなかった。
「こっわ!」
本日の一曲
Ruff Neck Bad Dream
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