ぬか袋のブログ

おやすみ前に読む、何気ない一日の記録

秀吉と呼ばれた男

 

 

 呉竹湯で1番最初に仲良くなった常連のおっさんが、秀吉と呼ばれた男である。

何故秀吉なのか?それは後にわかるので最後まで読んで下さい。

 


毎週木曜日は銭湯ウォーリアーズ集結の日。

1週間の中で最も楽しみな日である。

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いつも通りシャワーで身体を清めたら先ずは深風呂へ。「今日も湧いてんなぁ〜

 


銭湯ウォーリアーズの口癖である。

 

 

銭湯ウォーリアーズについての記事はこちら

 

www.nukabukuro.jp

 

 

ところで、

湧いてるって何?

 

深い意味はないけど、この銭湯イケてるみたいな感じで言ってた。

 

ただ、銭湯好きって、よく銭湯にかけたくなるよね。

10月10日=1010=銭湯の日とか、湯ったりとか。

 

銭湯ウォーリアーズもそう。先代から暖簾分けしていただいた名前だが、銭湯(戦闘)ウォーリアーズ(武士, 戦士, 古つわもの, 勇士)

 

俺の解釈は、例えば仕事(戦闘)でボロボロに傷ついた戦士が銭湯に身体を癒しにいく。みたいな。

 

そんな感覚。

 


湧いてるについて調べると、

 

「湧く」・・・何もないところからあるものが生じること

 

「沸く」・・・人の感情やものの様子が変化すること

 

「湧く」は地下から水が出ることを表していて、「温泉が湧く」「石油が湧く」といったように使う。

 


わいてるを字に起こすと沸いてると思ってたが、湧いてるの方がイケてるやろって事でずっと湧いてるを使っていたが、改めて調べるとこっちで合っていた事に初めて気付く。

 


直感的に湧いてんなぁ〜って使ってたけど、湧いてるの本当の意味、素晴らしいな。

 

 

 

何もないところからあるものが生じること。まさに銭湯ウォーリアーズにふさわしい言葉だ。

 

新しいモノを創りたいと思っている俺に、すごく響いた。

 

湧いてる銭湯はたくさんあるけど、特に呉竹湯は湧いてたなぁ。

 

 

話が脱線し過ぎたので戻します。

 

 

 

深風呂に浸かったあと、2人が限界の水風呂に3人で入り、洞窟サウナへと向かう。砂時計をセットして、他愛もない話をしていた時。オールバック頭の白老が入って来た。

 

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そう。これが秀吉だ。

 


お喋りが好きな彼は早々と話かけてきた。

 


「あんたら、

 

リーフデ号知ってるか?


「は?オランダ船の?」

 


「よー知ってるやん!」

確か、こんな会話だったはず。そこからは、歴史の話が永遠に続いた。特に豊臣秀吉の話が多かった。だが彼はサウナが弱くて話の良いところで限界がきてオチを話す前にサウナから出ていく。いつもそうだった。ペース配分が下手過ぎる。

 


いつも歴史の話(特に豊臣秀吉)をするから秀吉と呼んでいた。本人にも許可を得ていた。

 


天下統一から程遠いおっさんだったが。

 


秀吉はサウナでキツくなってくると、腹回りを異常なくらい撫で回す。口癖は、ほんまやでぇ!いつも話の最後は言っていた。

 


そんな秀吉とは自然に仲良くなった。呉竹湯で出会すともちろん挨拶した。

 

「こんばんはー!」

先に上がる時は「お先ー!」

 


こんな事は常識だと思ってるが、秀吉に褒められた事がある。

「若いのにちゃんと挨拶できてよろしいな。最近の若者は挨拶できひんからなぁ。」

 


俺たちは銭湯ウォーリアーズだ。

その辺の事はちゃんとわきまえている。

 

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秀吉の稼業は婦人服のバイヤー。身なりにはかなり気を使っていた。季節問わずいつもカッターシャツに背広。夏も。風呂上がりも。髪は白髪をムースでオールバックに撫で付けている。季節問わず。夏も。風呂上がりも。外見に気を使ってるせいか、70歳には見えなかった。肌も小麦色に焼けているせいか、白髪が良く似合っていた。

 


秀吉のおっちゃん、なんでそんな焼けてるん?

 


「ん?これか?

オークション焼けや。

 


は?

 


週に1度、婦人服をオークションスタイルで売っている業者がいて、秀吉も運営側で営業していた。なんでも、外でやる為に日焼けするのだとか。

 


まだまだ自分の知らない世界が沢山あるなぁ。

まったく。オークション焼けってなんやねん。

 


自分が気に入った言葉や格言をよく筆に起こしては紙切れを銭湯ウォーリアーズに渡してくれた。

 


「ええか、男っちゅうもんは、負けると分かっててもそこに立ち向かわなあかん時があるんや。逃げたらあかん。ほんまやでぇ!」

 


貰う度にすぐ捨てた。

 


冬はパッチの上に茶色いルーズソックスみたいな防寒具を身につけていて、ロックリーにしか見えなかった。

 

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秀吉とは色んな話をしたが、ある日を境に姿を見せなくなった。まさか、逝ったのか?と思ったが、そうではなかった。時間を早めて呉竹湯に行ってるらしいが、どうも訳ありみたいだ。仕事があまり上手く行ってないとも聞いたし、銭湯の客と揉めたとも聞いた。結局の所、その真意はわからない。ただ、色んなおっさんとお喋りをしていた秀吉はある事ない事を言っていた。つまり、ホラ吹きか、狼少年だったと言うわけだ。いや、狼ジジイか。※ジジイといっても若く見える。

 


その辺の事は俺達もわかった上で接していたので、別に驚きはしなかった。

 


だが、その日以来本当に1度も見かける事はなかった。呉竹湯閉店最後の日まで。冷たいよなぁ。

 


今、どうしているのだろうか。変わらず色んな人とお喋りしてるんだろうな。

呉竹湯周辺を生業にしていたから、バッタリ会いそうな気もする。

 


俺達は元気にやってるぜ。

 


ほんまやでぇ!

 

 

本日の一曲はこちら


BIM - Be feat. Bose

 

 

次の常連シリーズは誰でしょう。

Who's Next?

また会いましょう!

 

♨︎ 呉竹湯(廃業)
 
住所  京都市伏見区銀座町3丁目
営業時間16:00〜23:30
定休日 水曜日
駐車場 なし
特徴  洞窟サウナ、タイル絵
 

 

 

 


 

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