ぬか袋のブログ

おやすみ前に読む、何気ない一日の記録

辻武司と呼ばれた男

 

 

皆さまこんばんは!

 


お待ちかねの呉竹湯常連おっさんシリーズです!

(待っていた方はいないか)

 

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過去の常連シリーズはこちらをご覧ください。

 

www.nukabukuro.jp

 

 

www.nukabukuro.jp

 

 
今日は辻武司との出会い。

 


正直、明確に仲良くなったきっかけは覚えていない。

 時期ももちろん覚えていない。


恐らく秀吉辻武司を巻き込んで話したのがきっかけだった気がする。

 


なぜ辻武司と呼ぶのか?

もちろん本名は知らない。

 

呉竹湯では基本的に本名を明かさない。

まるでギャングかのように。

 

 
辻武司とは歴史上の人物でも、有名人でもない。

ごっつええ感じのコントで東野が演じていたプロレスラーの名前だ。

 

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呉竹湯の辻武司は東野と同じぐらい強度の天然パーマで、履いているパンツの幅がデカくてパン1になった姿はまさに辻武司だ。

 

ちなみに
履いてるパンツはGUNZEのグレー。

 


そして極め付けは昔の新日本プロレスがやたら好きだった。

 


『ブッチャー知ってる?』って初の方に聞かれた。

正直、我々はプロレス世代ではなかったので知らなかった。

 


そんな辻武司を我々はプロレスラーとして接していた。

 

体型も下半身が上半身と比べても異常な程がっしりしていた。

 


辻武司は会うたびに貼っている湿布の位置が移動していた。

 


『またプロレスの試合で怪我したんですか?』

と聞くと。

 


『そうなんだよーブッチャーがさー』

と乗ってくれるノリの良いおっさんだった。

 


本当はかなり目が悪くてしょっちゅう事故っていた勲章だった。

 


ある時、いつも貼っていた湿布がなくなった時期があった。

 


『お、目でも良くなったんか?』と思った矢先、

見たこともないでかいガーゼを腕につけて来た。

 


『どうしたんですか!?』

と尋ねると。

 


電車に乗っていた時に、おばあちゃんが転びそうになったからとっさに庇ったら、近くに座っていたバンドマンのアンプで腕を強打してできた怪我だった。

 


辻武司は正義感が強く、運がかなり悪い。

 


その後も腕のガーゼは2回ほど移動した。

 


1回は友達が飼っている大蛇を預かったら、噛まれた。

 


もう1回は電車を降りようとしたら、スマホに夢中になって前を見ずに乗ってこようとした高校生にぶつかられて倒れてできたと言っていた。

 


『プロレス好きなら上手く受け身とらんかい!』

と思ったが、歩きスマホの危険性について熱弁されたので話のマウントを完全に取られた。

 

『俺だからこのぐらいで済んだけど』とも言っていた。

 


辻武司は雨が降っていてもチャリで呉竹湯に来るが、雨の日は傘をさしてチャリに跨る。

 


歩きスマホ並みに危ないと僕は思ったが口を慎んだ。

 


辻武司はとにかく運に突き放された人だが、不死身でもある。

 


いつかの呉竹湯で、辻武司が『どうしたんですか?』と聞かれ待ちかのように落ち込んでいた。

 


釣られて『どうしたんですか?』と聞いてみた。

 


辻武司は昔から病気を患っているらしく、来月から検査入院で

『しばらく入院生活になる』と言っていた。

脳の病気と言っていた気がする。

 


『いつ退院するんですか?』と聞いたが

『もしかすると退院はできないかもしれない』と言っていた。

我々銭湯ウォーリアーズは全員、辻武司と仲が良かったので、僕が代表して別れの挨拶を受けた。

 

『ハンバーガー屋の彼とファイアマンにも宜しくね。』

と最後の別れかのように言ってきた。

(もちろん我々も本名は明かしていない)

 


『また1人、呉竹湯から常連がいなくなるのか。』


と寂しくなった。

 

 

しかし、結果的にその発言から半年以上、呉竹湯に来ていた。

 


あの発言は一体何だったんだろうか。

 

心配させやがって。

 

でも元気ならそれで良い。

 

ちなみに余命宣告を受けてから数年以上生きてると言っていた 。

 

まさに不死身だ。

 


その後も毎回場所が変わる湿布は続いたので、ハードに練習していたのだと思う。

 


辻武司と言えば競馬とボクシングが好きだった。

 


呉竹湯に来たらいつも常連達と競馬について談話していた。

 


他の競馬好き常連曰く、辻武司の馬券の買い方はトリッキーらしい。

 
真似したことは一度もないと言っていた。

 
実際にジョッキーの友達がいるとか、調教師だとか競馬に携わる仕事をしているとか噂があったが、僕はプロレスラーだと信じている。


だいたい23時〜23時5分ぐらいに急ぎ足で、まるで練習帰りかのように90'sのナイキのウィンドブレイカーを着て呉竹湯に来る。


それを洞窟サウナからいつも見ていた。


古びた銭湯に急ぎ足で入ってくる辻武司は昔のプロレスラーにしか見えなかった。

いや、プロレスラーとしてしか見れなかった。

 


呉竹湯で最後に会った時は、辻武司の呉竹湯人生で初めてのサウナに一緒に入った。


良い思い出だぜ。

 


新地湯に行ってるぽいので、また会いに行こう。

 


呉竹湯の店主が言っていた。

 


『死ぬこと以外、かすり傷。』

 


これはまさに辻武司にふさわしい言葉だ。

 

そんな今日の一曲はこちら。

 

youtu.be

 

 

♨︎ 呉竹湯(廃業)
 
住所  京都市伏見区銀座3丁目315
営業時間16:00〜23:30
定休日 水曜日
駐車場 なし
特徴  洞窟サウナ、タイルの絵
 

 

 

 


 

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